不可能なき名古屋?

名古屋の企業に不可能という文字はない?なんて言われるとびっくりされるでしょうか。できないものをできると言えばウソになってしまいます。でき上っても約束の日に間に合わなければ多くの人に迷惑がかかってしまいます。また指定されたコスト以上のコストが発生すれば、これもまた迷惑をかけてしまいます。これは、なんとしてでもできる方法を考え出すための思想だということです。ただし、それを実行していくには、予定以上の時間やコストなどが発生します。この納期やコストの過分を初めに見積もる。そしてクライアントにはできないと言わないで、条件を付けて提示しなさいという意味になるようです。つまり、こうすればできますが、ただし、条件があります。それは、倍の納期が必要ですし、倍の費用が発生します。こうした条件を認めていただければできますが、いかがですかと。ここから先は、相手の方の判断になります。とてもそんなに待てないとか、とてもそんなに費用はかけられないという交渉になります。

難しい課題に挑むことは、問題解決のスキルはもちろん、行程設計や工程管理などのプロジェクトマネジメントのスキルもレベルアップしていきます。さらにお客さんのお役に立っているという自信から、表現力や動機づけるスキルも磨かれていきます。できないと言わないことで、これだけのスキルが身につくのです。


名古屋地区の製造業では、できないという言葉は禁句という不文律が存在する会社は多いです。その社風が、商品の品質やサービスの質を他社が追従できぬほどまでに押し上げています。ただし、こうした会社でできないと言ってはいけないという言葉の表面の意味だけを鵜呑みにして、何でもかんでも自分で抱え込むビジネスマンがいます。できるか?といわれたら、できるための条件を必ず要求する様にしましょう。

条件提示の例としては、例えば、研修の効果をもっと高めたいと言われたら、では条件があります。社長も一緒に受講して下さいと応えるようにするのです。これは、より適切な協力者を得るための方法の1つで、これにより社員に研修の目的を理解させ、真剣味を増すことができます。

大人でも、子供でも、無理を乗り越える経験は必要なものです。それが成長の糧になります。その機会を奪われるというのは、個人にとっても企業にとっても、社会とって大変な損失になります。